プロトⅢメイキングブログ③
・「本当の針先ってどこやねん?」今回のテーマはこれ!
プロトⅡを郵便でみなさんに送った後、サブタイトル”「ボンボン」と「ピンピン」”というブログで使った写真です。
・前回のブログでは
①線径と尖り具合は比例(または反比例)しない
②作り手が意図して鋭くしたり、鈍くしたりします
とお伝えしました。実際に写真を見ると
左:プロトⅡの針先・・・意図して鈍角+松葉先に仕上げています。材料線径は2.0mm
右:某人気石鯛針・・・・鋭く細い針先が採用されています。材料線径は2.44mm
・針先ってどこの事、本当に分かってますか?
釣人の多くは針先は「どこ?」ですか?と聞くと「モドリから前」の全体だと思っている人が多いと感じます。
違いますよ!
先の先端付近をよく見てください。右の2本に関してはよーく見ると先端から0.8mm程度下がった位置に段が見えてきませんか?光の反射が変化しているあたりです。
このあたりまでが針先なんです。
先端からこのあたりまでに注目して各社、色々な針を観察してみてください。そのデザイン意図を感じ取れるかもしれません。
・「餌」の名前がついた針を釣針屋comoeはこうみている。
当然ですが他社製品の針先をよく観察します。その時の注目ポイントは・・・
①硬い餌、柔らかい餌の「名前がついた針」なんかには特に注目します。
②さらにいえばワイヤー側から餌をつける針、針先側から餌をつける針を分けます。
③さらに針先を餌の中に収めるのか出すのかも考えます。
④そして遠投か足元にも注目します。この場合は打ち返す回数と海に浸かっている時間をイメージします。
撒餌が出来る釣り、出来ない釣り、エサ取りの状況で餌の量や付け方も変化します。何かに特化した専用の針(と打ち出している商品)は特化する分、良いところは出来ますが必ず弱い部分もあるはずです。
・松葉先を使っています。
釣針屋comoeの石鯛針は程度が違えど「松葉先」を採用しています。過去に大工さんの使う「電動カンナ(プレーナー)の刃」を例にあげその特性を説明しました。松葉先がわからない方はぜひこちらを
・まとめます
①プロトⅡと比較して販売した「Basic」で大きく変わったのは「針先ではなく」テーパーの度合いを変えている
②とはいえ少しだけ鋭く変更しています。
・どうやら
どうやら今までのブログから読み解くと
「釣針屋comoe藤岡」←コイツは「鈍角推進派」ではないのか?と思う方もおられるかもしれません。「ピンポーン」アタリです。
石鯛針針先鈍角推進理由は
①雑誌などで名手が書いておられる「針先鈍い方がいい理論」に共感
②作り手の諸事情(製造工程による問題)
③作り手のコンセプト、想定、理念
次回のブログでは「②の作り手の諸事情」について書いてみたいと思います。サブタイトルは「針先は溶けて無くなる」は本当に起こるのか?です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
追伸
このようなブログは誤解をまねく事があり普通のメーカーはあまり発信しません。
多変危険です(笑)。好みもありますから・・・・
最後に1つだけお伝えしておきます。くれぐれも「ピンピンの鋭い針先」を否定するものではありません。
僕は各社の作り手が意図やこだわりをもって作っている事を皆さんにお伝えしているのです。市場には「鋭い針先」「鈍角なやや鈍い」針先もあるのです。まずこれを知ってもらいたい。
最終的に自分の「遊びアイテム」を選択するのは釣人自身です。
釣針屋comoeも選択肢になれるよう努力いたします。