根掛かり回避ではない
石鯛タマミの「形状」の主たる目的は
「根掛かり回避」である
そんな事は絶対に無いと断言できる


その特徴である「ネムリ」「ヒネリ」
その作用は相反するものではないのか?
そもそも歴史ある「ムツ形状」の流用ではないのか?
すなわち縄漁と共に進化しそして石鯛釣りに流用された針であると想像するのが自然だ。
新年を迎え、早々に50歳になる自分が物心ついた時には「ムツ針」は定番として存在していた針。
石鯛に流用された事情を知る人はもはや伝説となっているだろう。
もはや想像するしかないが
現代に生き残った石鯛師はどう考えるのか?
リメイク版を作るには
「こう思うから試したい」と思う釣人がある一定数必要である。
祭りは準備の時間が一番楽しい・・・ともに準備を
99%がバイアス?
石鯛タマミ = 根掛かり対策
と思い込んでもまったく不思議ではない
この形状のこの針。
現在
最も多い伊勢尼ベース形状の針と比較すれば
エグ味たっぷりだ。

仮にこの石鯛針の形状を見て
この針は
「対象魚への掛かりを追求して
進化した形状」
であり
「根掛かり回避性能は
小さな小さな小さな副産物だ」
と声高に叫んだ場合・・・
コイツ話は二度と聞かない!コイツ、アホやんと
思われるかもしれない・・・
と勝手思っている僕こそ
「偏り」「偏見」「先入観」
「バイアス99%人間」かもしれない
と思いながら
測定、作図をする師走の第2日曜日でした。
カーブを描いた軸の効果?2
カーブを描いた軸
一般に「軸」といえばまっすぐに伸びた物をさしますが今回は「出来るだけ」直線の部分が少なくなる様に形状を作りました。
「出来るだけ」と書いたのは今回はマルチヘッドを採用したためで耳からギザの部分は直線的になっております。
ギザの終わった部分からは軸部も緩やかなカーブを描きながら形状を構成

(第二回の製造ロッドではさらに直線部がなくなる様に変更)
カーブを描いた針の歴史と意図
一般に軸と呼ばれる部分がカーブあるいは折れ曲がった針は超大物針などでは本当に古くからあります。
例をあげればカジキ針(改良カジキ)、クエ針、マグロ針、泳がせ針など・・・
あまりにも歴史は長くもはや作られた当初の「意図」を知る人は天国か・・・。大物針に特化した針屋でもその意図を正確に知る人は現代にはいませんでした。
ならば
形状から推測できる事は
・軸を緩やかにカーブする事でバネ効果をもたせる
・カーブする事で伸びしろを増やす。
・餌をぶら下げた時や引っ張る時のバランス点の変更
などでしょうか?
石鯛SF1作り手の意図
そもそも「長く残っている物には理由がある」上記の様に形状がイメージさす機能は石鯛針でどんな効果を発揮するのか試したい!と思ったのがこの針を作った意図です。とにかく試したい!
とりわけ石鯛特有の口への相性について↓は興味深々だ。
この針(軸のカーブ)が石鯛の口の中で針掛りに至るまでにどう作用するか想像するだけでワクワクするのです。
いつもの事ですが
さらに細かく作り手のイメージを伝える事は控えます^_^
この針の存在が石鯛師の楽しみ方の1つになれば良いなと思っております。
カーブを描いた軸の効果?
現在、釣針屋comoeでは6種の石鯛針をラインナップしております。

それぞれの釣り人が形状を見て餌との相性や掛かりなどを自由イメージして選択してもらえば良いと思います。パッケージ、品名などによるイメージのすり込みは一切しません。実際の針を見て選ばれるものを作りたいと考えております。
しかしながら
作り手としてまったく形状に意図(イメージ)が無い訳ではありません。今回は特徴的な形状の「石鯛SF1」を題材に少し作り手側の意図についてお話しします。
このところ
橋本陽一郎氏にも「石鯛SF1 17号」をリクエストいただきます。
橋本氏とは特に約束事もないので出来た針は全種類送ります。その中から良いと思われるものを自由に選択して使っておられます。全6種の内、使われるのは「石鯛Basic1長軸17号」「石鯛Basic3」「石鯛SF1」の3種です。2023春~夏は「石鯛SF1」の使用が多い様に思います。

石鯛SF1は魚に掛かるのか?
まずもって魚に掛かるのか?と作り手も少しは思った奇妙な形状の「石鯛SF1」ですが・・
橋本氏の釣果によてその不安は完全に払拭されました。
橋本氏ご本人に確認した事は
「問題なく掛かるのか?」「餌との相性」の結果が出ている2点だけ。
橋本氏のご回答は
「魚が走れば問題なく掛かりますよ~。」「形状から餌がつけにくいイメージですがそうでもないですよ~。」といつものやさしい口調です。
それ以外に水中で何らかのメリットがあるのかもしれませんが継続的に使用いただくなかですこしづつ見えてくるのでは?と思っております・・・・
さて本題の「石鯛SF1製作の意図」ですが
・カーブを描いた軸の効果
を中心に製作意図を書いていこうかと思います。「石鯛SF1は掛かるのか?」なんて表題をつけてみましたが・・・本当は餌との相性以外はまったく心配していませんでした。皆さんもご承知の通りこの様な軸がカーブを描いた針は大物針では昔からありすでに実績がございます。
ですから今回は石鯛針への応用?流用?になりなんら新しい事はなく石鯛釣りとの相性がどうか?という試みになります・・・・
少し長くなってしまいました。書きたい事がたくさんありますので次回ブログに続きます。
ハリスワイヤー付き石鯛針の試作①
とにかく始めてみました
誰かより勧めていただいた事はとにかくやってみるように心がけています。
今回、とあるお客様のご紹介でハリスワイヤー付き石鯛針の製造販売を検討する事になりました。
針を作る事以外はまったくの素人の私!
各メーカー少ないですがハリスワイヤー付きを出されております。近年ではスリーブ止めが多い様に感じます。
学びも兼ねてとにかく一度やってみよう!とご紹介いただいた方に連絡をとり結び方だけを指定して第一回の試作を作っていただきました。
この方はご自分でも長年にわたって仕掛けを販売され実績も十分積まれている方です。

第1回試作品
100本ほど作っていただき引張試験にかけてみようと思います。
仕様は
・ハリスワイヤー:#37(ドラゴン、バーマックス)32cm
・針:Basic1(プロト)短軸 長軸 17号
・逆巻き?ころし有?(正しい呼び方は??)

この様な感じで仕上がってきました。
この仕様ならよく見るストッパーもギリギリまでおろせるのでは?
外観をチェック!
ワイヤーの違い①
同じ1×7の#37番のワイヤーでもメーカーによって仕様は違うようです。
今回の2種類を比較するとドラゴンワイヤーがやや太くメーカーが出している平均強度もやや高い値で、張りもあります。
その分、結び周りはやや膨らみ大きく見えますね。(写真上はドラゴンワイヤー)
今回はここまでのご報告です。
次回は
・ワイヤーの違い②
・引張強度試験
・名人の技!
でブログを書いてまいります。
営業職はなくならない!と思った件
釣針の成形設備は各社で自作です。
加工部品点数は200以上、金額にして数百万にもなります。
加工部品は数が多いので外注加工に出します。
どんな仕事もそうですが
「設計者と部品加工会社にも深い信頼関係が必要です」
それを築くには長い時間を必要とします。
信頼関係が無いと図面に事細かい指示を増やす必要があり、寸法交差も厳しくなりがちです。
その結果、必要以上の精度と高価な部品を生み出してしまいます。
なので時間と費用を費やして要求する品質、精度、価格を推し量る事が出来るまでやり取りを積み上げる事で信頼関係を少しずつ築くわけです。
そうなるとお互いにとって適切な精度の部品と価格が安定して得られるのです。
2021/12/20
残念ながら信頼出来る営業マンさんが色々あって部品加工会社を退職されました。
またいちからやり直しです。
彼が担当していた会社の設計者が100%そう思ってガッカリしているでしょう。
経営者はどの仕事を機械やAiにさせて、どの仕事を人にお願いするかをしっかり考えないとダメですね。
追伸
僕も早く設備を充実させて多品種小ロッド製造を確立させ大好きな営業マンに専念したいです^_^!
店舗専用商品って何が違うの?④
一部店舗に白赤パッケージの石鯛針が置いてあるんだけど?と問い合わせをいただきます。
前回までのブログをまとめます。
石鯛Basic1 長軸 と比較して
・材料線径は同じ
16号(1.88mm) 17号(2.00mm)
・平打強め
店舗専用商品は強く平打し、餌切れ効果、針を伸ばす方向の力に対して強い設定
・形状は?
17号は平打を強く打つ分、針型はひとまわり小さく針も微軽量になります。
16号は針型はそのままで針重量は同じ、平打を強く打つ分ややワイドになります。
前回のブログの続き
前回のブログでは今から40〜50年前の研磨工程についてご紹介しました。昔の針先は現代のものよりやや丸みをおび鋭さは大幅に劣ります。
ベテラン石鯛師の中には石鯛釣りに限っては針先の鋭さを追い求めない方が結果が良い!との考え方もあり、それも一考の価値があると感じました。
といった経緯で
赤白パッケージの「店舗専用モデル」では針先をわざと鈍く太く仕上げております。

作り手として新たな挑戦!
多くのメーカーは専門のテスターやメーカーの意図で製品が「仕上り」「完成品」として世に出ます・・・・
それが
当たり前?
それが普通?
それがメーカーの責任?
本当にそうでしょうか?僕自身は
「この様に使ってください!」「この餌で使ってください」「~専用」といったうたい文句は使わないようにしています。
「遊びには余白が必要です」
釣人が自分で考え、選び、試す、工夫をする事で「釣りの前も釣りの後もより楽しく」なればと願っています。
今後も赤白パッケージ「インスピレーションモデル」は僕自身がやってみようと思いついた事をお届けいたします。
個人事業主メーカーの僕は少ない数量で生産出来るのでこの様な事も挑戦できる。
今回の試みの反省
今回のインスピレーションモデルでの反省の1つは「変化が小さすぎた」事です。
もう少し思い切った変化をつけておけばよかったかな?と思っています。
小さい変化をたくさん盛り込み過ぎたかと反省しています。
例えばノーマルの17号を1番手細い線で作る!
線径2.00mm材料 → 線径1.88mm材料
これなら告知も簡単~「細軸仕様」「太軸仕様」とすればいい訳です。
もちろんこれも考えたのですが・・・・鮎や渓流、上物磯では当たり前のようにある「太軸」「細軸」仕様よりもマニアックにしたいと考えた結果・・・変化が微妙過ぎるものが出来たわけです。
次回のインスピレーションモデル(赤白パッケージ)はこの反省を生かし
・わかりやすい変化
・比較しやすいテーマ
に重点をおいて作りたいと考えています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。