釣針の作り方② 直線定寸切断編
第一の工程が最も大切
「釣針の機械」=「縫い針の機械」?
第一工程の「直線定寸切断の機械」は広島県の「縫い針メーカーの技術部門」が自社用として開発、製造した「直線機」を釣針向けに販売された時期があったようで当時の機械が一部現役で動いています。
比較的単純な機構の機械なので線材を使って「物」をつくる会社は自社で機械を開発する事もよくあります。
前回の材料編(アイキャッチ)画像の様にドーナッツ状に材料は巻かれて納品されますが」、当然「巻きくせ」が付いています
第一工程では
- 巻きくせを直線に矯正する
- 必要な長さにカットする
を一台の機械の中で行います。写真の様な回転体(スピナー)に線材がジグザグに通過するように駒(虹色の部品)が配置されています。このスピナーが高速で回転し、線材がけん引されていきますと「あら、不思議」巻きぐせが矯正され直線として出てきます。
けん引機によってスピナーより引き出された線材は直線となり定寸センサーや機械的な接触によって定寸検知され瞬時に切断されます。
この工程の出来次第で後工程の作業性や加工精度に大きく影響をあたえます。
より詳しく知りたい方は「関西の優」、土佐野製作所さんの動画を参考にしてくだい。
直線切断機稼働風景 有限会社土佐野製作所 - YouTube
この動画以外にもたくさんの「直線機」の動画がありますので是非、検索してみてください。(文章では説明が難しいので)
直線機は巻きクセのついた線を外部から力を加えて矯正するためその内部には「応力」が残っています。その大きさによっては後の工程で「悪さ」を働き、皆さんが手にする釣針にも悪い影響を与える可能性があるのです。
針にこだわって研究されている釣人は気づいておられるかもしれません。またそのお話は後の成形工程でお話したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。